第181章 月明かりもないこんな夜は、小泉さんと仲を深める絶好のチャンスだ

「ゴホッ、ゴホゴホ……っ」

スープを飲んでいた南雲玲奈は、山本さんの一言に思いきりむせた。

ティッシュを引き抜きながら、顔を真っ赤にして抗議する。

「ち、違いますよ。山本さん、変なこと言わないでください!」

「変なことって、何がよ」

ちょうどそのとき、志村千夏がキャリーケースを引きずって入ってきた。

部屋に入るなりバッグをソファへぽいっと放り投げ、一直線に玲奈のほうへ寄ってくる。顔には「面白い話、聞かせて?」とでも言いたげな野次馬の色がべったりだ。

「なにそれ。たった二日出張してただけなのに、玲奈、小泉さんとそんなに進んだの? もう付き合ってんの?」

ようやく呼吸を整えた玲奈...

ログインして続きを読む